特定居住用宅地 同居親族が取得した場合

相続開始直前において被相続人等が居住していた宅地等を、その被相続人と同居していた親族が取得した場合、330㎡まで80%の評価減をすることができます。

 

この場合、

①取得してから申告期限まで引き続き居住

かつ

②取得してから申告期限まで引き続き所有

している必要があります

 

特定居住用宅地の原則」で述べたように、被相続人と同居してきた親族を守っていこうという趣旨ですので、自らその土地家屋を売却したり、貸したりする相続人まで保護することはないということです(このような考え方が非常に重要です) 。

同居親族と家屋の所有者

相続太郎さんは高給取りだったため、父親の土地の上に立派な家を建ててあげ、ご両親を住まわせておりました。しかし、父親は母親が亡くなったこと、また、家が広いこともあり、次男の次郎家と同居し、数10年後にお亡くなりになりました。

 

父親は、最後まで面倒を見てくれた次男に対して、遺言にて土地を相続させることとしました。

この場合、次男は小規模宅地の特例を受けることができるのでしょうか。

 

特定居住用宅地の原則として、同居していた親族を守るという趣旨があります。

したがって、家屋の所有者が誰であれ、特例の適用は受けられることになります。

 

しかしながら、長男の太郎さんが父親に相応の地代を支払っていた場合には、貸付用の宅地とみなされますので注意が必要です。